岐阜脳卒中リハビリテーション研究会
―その拠点は岐阜。  脳卒中リハビリテーションを、“机上の空論”や“小手先のHowto”だけでなく、「機能解剖から臨床応用へ」と繋ぐべく、活動していきます。
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解説●第10回定期勉強会●
●岐阜脳卒中リハビリテーション研究会主催●

●第10回定期勉強会のお知らせ● 終了いたしました


【テーマ】
脳画像のみかた

【日時】
H23年10月7日(金) ※日にちが変更になりました 
18:30~20:30(予定)

【場所】
医療法人社団友愛会 岩砂病院 3Fリハビリテーション室(岐阜市長良福光161-1)

【受講費】
無料

【プレゼンテーター】
淺川 義堂 PT
(医療法人社団友愛会 岩砂病院)

【内容】
骨折患者のリハビリテーションを行なう際、患部のレントゲン画像を見れば、
我々セラピストにとって、大変有用な情報を与えてくれることは、想像に容易いと思います。

脳卒中におけるリハビリテーションも同様に考えることができ、
脳画像をみることが出来れば、その評価・治療はより戦略立ったものになることは言うまでもありません。

例えば“何だか左側空間の認識が悪いな”と感じたその症状は、
脳画像を見てみれば、ただの『視野障害』だった、なんてこともよくあるように。

今回は運動療法アプローチに役立つ、脳画像のみかたについて学びます。



【解説】
まず、理学療法のあり方について、先生なりのお考えを示していただきました。
“流れPTに、なっていないか”
とりあえず、患者様を触り、なんとなく動かしてみて、思いついた事を思いついたままにアプローチする。
これは、流れPTとなり、日々の洞察力を失います。
例えば、今回取り上げる脳画像を見ることで、洞察力・予測力を養い、
臨床を流さない、重要性を教えていただきました。

Ⅰ.基本的脳機能
脳画像をみていく上では、スライスごとに見方が変わり、特に脳溝、側脳室の見え方、それらとの位置関係において判断するとよいと、示していただきました。
特に側脳室天井レベルにおける、逆Ω字形を示す脳溝は中心溝であり、
そこはmotor hand areaを示し、上肢の運動領域であると教えて頂きました。
この中心溝の前後にあるのが一次運動野と一次体性感覚野でありますが、
その幅は一次運動野の方が大きく、これも一次運動野と一次体性感覚野を見分ける一つであると教えて頂きました。
また側脳室が見えるスライスでは、ハの字のレベルにおいて、
側脳室前角に対し時計2時の方向にBA44、時計4時の方向に縁上回・各回があることも、教えて頂きました。
そして、高次運動野においては、補足運動野、運動前野があり、
前者は大脳基底核と記憶誘導性運動を、後者は小脳と視覚誘導性運動を構成していることも重要だと示して頂きました。
中心後溝にT字でぶつかる、もしくは平行に沿うように走行する頭頂間溝は、
上頭頂小葉と下頭頂小葉を分ける脳溝であります。
特に上頭頂小葉BA5,7は体性感覚情報と視覚情報のクロスモダルトランスファーを行なう場所であり、
身体図式の構成、視空間情報の統合を行なっているとご教示頂きました。
他にも、後頭葉から頭頂葉を経由するWhere経路、側頭葉を経由するWhat経路の紹介や、
前方言語十字路、後方言語十字路の提示により、脳全体のシステムを脳画像から捉える重要性を示していただきました。


Ⅱ.難渋しやすい症例の画像
特に被殻出血、視床出血、中大脳動脈領域梗塞の事例を複数提示し、その難渋する理由、画像をみていくポイントを聴衆と一緒に確認しました。
被殻出血は前方に出血が伸びると認知情動障害が、後方へ出血が伸びると感覚運動障害が生じ、理学療法の難渋因子となります。
また視床出血は前核の障害で辺縁系障害、内側核の障害で前頭前野症状が、外側核の障害にて感覚・小脳症状が出現することからも、これも理学療法の難渋因子となり得ます。
中大脳動脈領域脳梗塞では、右半球では半側空間無視、左半球では失語を中心に、前頭葉症状、上記問題を合併すると教えて頂きました。


【文責:坪井祥一】
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